111Sat
126Sat
2Fタカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルムショップ
タカ・イシイギャラリーで3度目の個展となる本展では、大規模な再開発が進む東京・渋谷の都市空間を捉えた最新作のシリーズより約30点を展示いたします。
これまで建築空間を被写体に変貌する都市の姿を独自の視点で写真に記録している宮本は、変わりゆく渋谷の様相を 2020年から25年にかけて写真に収めてきました。
本シリーズでは、コンクリート躯体や鉄骨など改修工事が進められるなかで剥き出しとなった構造体をシャープに捉えた作品と、渋谷の街中を往来する多様な人々のポートレートを写したスナップ写真が対を成すように構成されています。それらは、日々破壊されては新たに組み上げられる都市の構成物質、あるいはそれぞれの目的をもって溢れるように集い離散していく無数の通行者であり、かつてない規模と速度で絶え間なく動き続け流転する、現在の渋谷のありようが写し出されています。
シリーズおよび展覧会のタイトルにある「本気にすることができない」という表現は、T・S・エリオットの代表作として知られる長編詩『荒地』に登場する一句「Unreal City」を吉田健一が「本気にすることができない都会」と翻訳したことに由来します。群衆や大型広告、工事現場といった喧騒がもたらす「本気にすることができない」現実の渋谷は、宮本の写真において時が止められ、静止したイメージとして固定化しています。それは現実の渋谷を実体験するのとは異なる次元を生み出し、新たな形で「real」と「unreal」の狭間で揺れ動きます。
Photo:宮本隆司「本気にすることができない渋谷」2025年 © Miyamoto Ryuji / Courtesy of Taka Ishii Gallery Photography / Film
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開催期間
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2025年11月1日(土) ー 2025年12月6日(土) |
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オープニング・レセプション: 11月1日(土)18:00 - 20:00 |
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時間
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12:00 ー 19:00
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定休日
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日曜・月曜・祝日
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場所
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タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルム |