• 企画展
2Fタカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルムショップ

松岡一哲 「もっと深くて鋭くて、危なくて、たまらなく美しいやつ。 普通じゃないもの。」

96Sat
1011Sat
松岡一哲 「もっと深くて鋭くて、危なくて、たまらなく美しいやつ。 普通じゃないもの。」
96Sat
1011Sat
2Fタカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルムショップ

タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルムでの3回目の個展となる本展では、今年撮影された作品を中心に、これまで一貫して示してきた自身の写真観を、さらに色濃く反映させた近作約30点を発表します。

松岡は、スナップショットで撮影された私写真の系譜に属する作品で知られています。長年愛用しているフィルムカメラ・オリンパス μ(ミュー)で撮影された作品群は、統一された淡い色の色調をまとい、独特の浮遊感を漂わせます。その被写体は旅先で出会った風景や身近な人々、ヌード、そして光漏れにより偶然写り込んだ抽象的なイメージなど、多岐にわたります。

視覚言語である写真は、外界のある一瞬を精確に写し取ることで世界を明確に切り取る力を持ちます。しかし松岡は、被写体のブレや甘いピント、意図しない露光、現場で起こる予期せぬ事象を積極的に受け入れることで、自身の作品の輪郭を柔らかく保ち、何かを断定するのではなくそっとすくい上げるように世界の一部をやさしく手渡します。さらに、彼の写真には脚光を浴びるものとそうでないものとを分け隔てなく肯定する眼差しが息づいています。見過ごされてしまう場所や、切り取られない部分にも美しさが宿ることを気づかせてくれます。

私達は外界と自身の内面を言葉によって表象することで、他者とのコミュニケーションをとりますが、その際、大切なニュアンスや周辺的な意味合いが切り捨てられ、鋭く研ぎ澄まされた言葉が時に他者を傷つけてしまうこともあります。松岡は写真という非言語メディアを通して世界を独自の視点で捉え、言葉によって形作られた固定観念や価値観を解きほぐし、人や風景の未知なる様相を写し出します。

Photo: 松岡一哲 「bird」2025年 Cプリント © Ittetsu Matsuoka / Courtesy of Taka Ishii Gallery Photography / Film

開催期間
2025年9月6日(土) ー 2025年10月11日(土)
 
オープニング・レセプション: 9月6日(土)18:00 - 20:00
時間
12:00 ー 19:00
定休日
日曜・月曜・祝日
場所
タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルム

松岡一哲 「okinawa」2025年 Cプリント © Ittetsu Matsuoka / Courtesy of Taka Ishii Gallery Photography / Film

お問い合わせ

タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルム

TEL 03 6432 9212

https://www.takaishiigallery.com/jp/