83Sat
914Sat
2Fタカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルムショップ
日本の写真表現の転換期に重要な役割を果たし、今も国内外で現代の写真表現に大きな影響を与え続けている写真家・批評家の中平卓馬の個展です。タカ・イシイギャラリーで初となる本展では、1960年代半ばから2010年代初頭に至る中平の50年近くにおよぶ軌跡から、1970年代前半、カラーで都市や都市的な建築をテーマにした写真をより意識的に発表していた時期にフォーカスします。
1974年に東京国立近代美術館での「15人の写真家」展へ出品した《氾濫》は樹脂ボードに直張りされたカラー写真48点からなる横方向6メートル、縦方向1.6メートルにおよぶインスタレーション作品。1969年から1974年の間に雑誌で発表された作品を含むその写真群は、いずれも全体性を欠いた都市の断片を被写体とし、脱中心的なアサンブラージュのように壁面構成されています。壁を這う蔦、路上のマンホール、ガラス越しにみる水槽の鮫、地下鉄構内など、情報と事物が氾濫する都市空間に潜む、暗部、亀裂や欠損、あるいは異物に触感的に眼差しが向けられています。本展では《氾濫》と併せて、都市論的作品として『アサヒカメラ』1975年1月号に発表された「都市・陥穽」のために撮影されたカラー写真、また1973年に『朝日ジャーナル』に掲載された地下鉄構内のモノクロ写真なども展示します。
Photo: 中平卓馬「氾濫」より、1974年/2018年、発色現像方式印画、42 x 29 cm © Gen Nakahira Courtesy of Taka Ishii Gallery Photography / Film
開催期間
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2024年8月3日(土) ー 2024年9月14日(土) |
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夏季休廊:8月11日(日)ー19日(月) |
時間
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12:00 ー 19:00
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定休日
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日曜・月曜・祝日
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場所
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タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルム |