DESIGNART2023 U30のメンバーの鈴木舞が、JIDAデザインミュージアムにて個展を開催します。テーマは『「未知」を組む組子』。伝統工藝の組子の可能性は、過去や未来の時空を超えてあらゆる要素を「組む」ことができること。古来の豊かな価値観や技術と、現代の感性やテクノロジーを組み、未来の暮らしに「未知」の可能性を作る。それが私の作る「未知」を組む、組子。
本展示では「よしづくし」を組む
江戸時代末期に活躍した絵師・歌川国芳は「浮世よしづくし」という絵を残している。「きげんがよし」「うんがよし」「夢でもよし」「いつでもよし」「丁度よし」「どちらでもよし」...。日々起こるさまざまなことを、なんでも「よし」と受け入れて、落ち込んだり恨んだりしない、ポジティブシンキングの名人であった江戸っ子の、粋な心のありようを表現したものである。現代に目を向けてみるとどうだろうか。特に「伝統」という言葉のつく世界では、「伝統だから」を理由に、新たなチャレンジや変革に対して、これはダメ、あれはダメ、となにかとダメがつきやすいように感じる。確かに守り抜くべき部分がある一方で、なんでも「よし」と一度受け入れてみると、未知なる可能性が見えてくるのではないだろうか。本展示では組子の「よしづくし」を組んでみようと思う。
開催期間
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2023年10月20日(金) ー 2023年10月29日(日) |
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時間
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10:00ー 19:00
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場所
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JIDAデザインミュージアム |
入場料
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無料 |
鈴木舞 / MAI SUZUKI
1998年生まれ。粋を生かすプロジェクト「生粋 namaiki」主宰。
「生粋 namaiki」では"粋"をさまざまな切り口で採集し探求するとともに、"粋"の宿る伝統工藝「組子」の可能性を探るクリエイター。完全球体組子を開発した組子職人のもとで技術を学びながら、部品を3Dモデル化。自身も2人目の完全球体の組人になる。「未知を組む組子」というテーマで、従来の平面的な組子の枠を越えた、陰影までデザインする半球体組子や組子のドレスなど、伝統工藝とテクノロジーの両側面から、未知なる可能性をデザインする。2022年から東京都のプロジェクト「江戸東京きらり」の事業者の最年少パートナーとして選定。
主なメディア出演に、日経MJ(2023)、TSKテレビ「TAKUMI」(2022)、「AXIS Web magazine」(2022)、「The Japan Times」(2022)、「商店建築(1月号)」(2023)、「装苑(3月号)」(2023)がある。
HP: https://www.nama-iki.com/
Instagram: https://www.instagram.com/maisuzki/
Youtube: https://youtu.be/WcvzPomsahA?si=Dd8vxSIQ1Y-dK5d_