小平雅尋 「videre videor II」

amanaTIGPでは5年ぶり3度目の小平雅尋 氏の個展が開催されます。本作は、今年4月から6月にかけて東京アートミュージアムでの「フィルムフォトのアクチュアリティー」にて展示された「videre videor I」に続く作品です。自らの直観的反応に拠った撮影行為を続けながら、いかようにして対象を認識しシャッターを切るに到るのか、省察を続けてきました。本作では人間の身体のごく一部に撮影範囲を絞り込んだ作品が初めて登場します。自己と世界の関係性を思索する手段として無意識のありように注視してきた小平氏にとって、被写体としての「人」への接近は、＜社会＞、そして前作「在りて在るもの」で捉えた＜隠れし意識＞との融解にも迫っています。
本展では、2014年以降に撮影された写真群より11点を展示いたします。ぜひお立ち寄りください。

小平雅尋 「2014.4.26」、2014年/2023年、ゼラチン・シルバー・プリント、66.8 x 100.7 cm © Masahiro Kodaira / Courtesy of amanaTIGP